2026年2月、家族4人で沖縄へ行きました。当時、娘は小学6年、息子は小学5年。この記事では、旅行2日目の朝に参加した、那覇発のホエールウォッチングのことを書きます。
きっかけは、1年ほど前に息子が言った「クジラを見たい」でした。我が家には「子供たちが小学生のうちに、行きたいところへ行き、やりたいことをやろう」という企画があって、2024年は娘の希望でUSJに行きました。2025年は息子の番で、リクエストは「北海道で海鮮丼を食べて、ホエールウォッチングがしたい」でした。
ところが、北海道では場所の都合で、、、ホエールウォッチングは計画の段階で断念することに。次は8月に高知旅行のテーマとして企画しツアーの予約をしていましたが、悪天候のため海が荒れ、残念ながら船が出ませんでした。
高知では、船が出なかった=挑戦すらできていません。ここまで来ると、ホエールウォッチングは息子の希望ではなく、家族の目的になっていました。キャンセルの連絡をもらった瞬間、その場で家族みんなでもう一度挑戦することを決めました。
次の行き先を探してくれたのは家内です。最初にホエールウォッチングを調べていたときから、北海道・高知・沖縄なら高い確率でクジラに会えるという口コミを見つけていて、そこからさらに情報を集めていました。沖縄でクジラに会えるのは1〜3月。時期から考えて、2月の沖縄に決めました。
旅行の日程は、ホエールウォッチングを軸に組んでいます。1日目は関東からの移動日なので無理はせず、2日目の朝に入れました。船が出るかどうかドキドキしたまま、ほかの観光地を回るのは避けたかったというのと、午前中だと涼しそうだなぁと考えていたからです。
ツアーを選んでくれたのも家内です。決め手は、泊まっていたロワジールホテル那覇まで送迎があったこと。事前に準備したのは、飲みやすい顆粒タイプの酔い止めを全員分と、風や急な雨に備えたウインドブレーカー、それとカメラです。酔い止めはツアーの案内にも書かれていました。
出発前に家族で願っていたのは、とにかく「せめて船は出てほしい」ということでした。沖縄でのクジラ遭遇率は90%~95%と諸説あって、100%ではありません。それでも、出港さえできればクジラには会えるだろうと期待していました。沖縄に向かう前の時点での天気予報は晴れ。今回は、かなり安心していました。
もし会えなかったら、また次に挑戦するつもりでしたし、旅行中はレンタカーで、天気が悪くても楽しめる観光や買い物に切り替えたと思いますが、当然、旅行の本命はホエールウォッチングですから、ツアーが実行されるに越したことはありません。
結果から言うと、この日は無事に出航でき、ホエールウォッチングは期待以上に楽しいものでした。
ホテルのロータリーから送迎バスへ
前日までにキャンセルの連絡はなかったので、船が出ることは分かっていました。ようやくホエールウォッチングができる。朝からワクワクしていました。
朝食を食べて、送迎バスに乗る前に酔い止めを飲みました。ツアー会社の「酔い止めを用意して飲んでおくように」との事前案内に従ったものです。後で振り返ると、飲んでおいてよかったと思います。
そして8時半ごろ、ホテルのロータリーから送迎バスに乗って、那覇の三重城港へ向かいます。港までは10分もかかりませんでした。
港についたら船に乗り込みます。船内で座る場所は自分で選べたので、海がよく見える1階の最後列にしました。当日の注意事項や内容の説明は、船に乗り込んでから。その日の流れと、クジラの探し方を教えてもらいました。
クジラを探す際に目印にするのは、潮を吹いているところだそうです。数メートルの高さまで吹き出すので、分かるのだとか。ただ、クジラが見つかって近くまで寄ったあとだと私にも見つけられましたが、どこにいるかわからない状態で見つけるのは難しいと感じます。スタッフさんの目利きは素晴らしいです。

港を出ると、那覇の街がどんどん小さくなっていきます。
1頭目は、2階デッキでガイドさんの話を聞きながら
沖へ出てからは、スタッフさんの説明を聞いたり、クジラの潮が見えないかと海を探したりして過ごします。
出港から1時間ほど経ったころだったと思います。スタッフさんから「クジラを発見したので向かいます」とアナウンスがありました。まだクジラの姿が見えたわけでもないのに、この瞬間、家族みんなで喜びました。
最初はスタッフさんが遠くに見つけていて、そこへ船で近寄っていきます。近くまで来ると、スタッフさんがクジラのだいたいの場所を指さして教えてくれました。目を凝らしていると、霧吹きのように薄い潮が見え、その後に尾びれが見えました。自分の目でクジラを見つけた息子は、「あそこ、あそこ!」と大興奮です。

私が生きたクジラを見たのは、このときが初めてです。博物館で骨格標本や腸の標本を見たことはありましたが、海で泳いでいるクジラを見ると、その大きさと迫力がまったく違いました。
この時見たのは、オスのザトウクジラ1頭でした。希望者は2階の展望デッキで観察できたので、家族みんなで2階へ移動します。
ここで、ガイドさんがクジラの生態について解説してくれました。クジラは、沖縄の海に出産と子育てをしに来ていること。母クジラは1日に最大200リットルもの母乳を出し、子クジラは1日に50キロずつ体重が増えること。沖縄の近くには餌になるオキアミがいないので、その間、母クジラは何も食べないこと。話を聞きながら引き続きクジラを探し、何回か潮吹きと尾びれを見る機会がありました。
ただ、悪い意味で予想以上だったのが揺れです。クジラを見つけると、船は一定の距離を保って止まります。止まっている間、船は波をモロに受けるので、船がずっと大きく揺れ続けるんです。2階のデッキは、なおさらでした。これは酔い止めが必要だと実感したものです。
クジラの生態について、知っていることもありました。それでも、クジラが何のために沖縄に来て、ここで何をしていくのかを、実際にクジラを観察しながら説明してもらうと、臨場感がまるで違います。話の中身も興味深くて、とても面白い時間でした。
無線が入って、次は親子クジラのもとへ
観察の途中で、無線で目撃情報が入りました。母子のクジラと、オスのクジラがいるとのこと。
ここで、スタッフさんから乗客に問いかけがありました。通常は、クジラを見つけてから1時間ほど観察して港に戻るそうです。1回目はオスが1頭だけだったので、観察を途中で切り上げて、そちらへ向かうかどうか。1回目のクジラの発見が早く、まだ時間に余裕があったからこその機会だったようです。反対する人はいなかったので、向かうことになりました。
着いたときには、先に来ていた船がもう観察を始めていました。この日海に出ていた船どうしで連絡を取り合ったようで、10艘ほどの船が並んで観察しました。今度は船首のデッキへ移動して、クジラが水面に出てくるのを、みんなで待ちました。
この2回目のほうが、波は大きかったです。デッキでは座った状態で、手すりを持ったり、床に手をついて体を支えて揺れに耐えました。我が家は、軽く気持ちが悪くなった程度で済んだのですが、船から離れたクジラを探していたのと、酔い止めが効いていたためなのだろうと思います。
クジラまでの距離は、けっこう離れています。でもそれは、クジラにストレスを与えないための気遣い。並んだ船の多くが、クジラに気を遣って距離を置いていました。こういうルールを作ってクジラを守り、この体験を続けられるようにしているんだな、と関係者の方々の努力を感じました。
カメラも向けていましたが、これが難しかったです。目で見つけてからカメラを向けても、うまく撮れません。そもそも、カメラ越しだとクジラを見つけることができません。
写真を撮るよりも、肉眼で実際に見ることを優先しました。家族みんなで、直接クジラを観察します。
一頭目のときにスタッフさんが教えてくれたのですが、クジラは海に潜る前に潮を吹くそうです。そして、潜るときに尾びれを持ち上げる。海に潜る一連の動作なんだとか。何回か見ているうちに、本当にそのとおりだと分かりました。ただし、尾びれが出てくるのは潮を吹いた直後ではなく、少し間が空いてから。
これを写真を撮るときの参考にしました。やり方は、目で見ている方向にそのままカメラを向けておいて、クジラが目に映った瞬間にシャッターを押す、です。クジラを見失ったあとは、だいたいの位置にカメラを向けて動画を回しました。

おかげで、何枚かクジラを撮ることができました。
ジャンプ(ブリーチング)は、この日はありませんでした。運が良ければ見られるそうです。でも、クジラを直接観察できただけで充分うれしかったですし、スタッフさんの解説もあって、とても楽しかったです。とにかく1回でも多くクジラを見ようと、ずっと集中していました。
1日に2回も観察できたのは、とてもラッキーだそうです。高知で見られなかった分まで観察できた気分で、とても満足しました。息子も娘も、熱心にクジラを見ていました。
帰りの船で、クジラのヒゲと耳の骨を見せてもらった
2回も観察できたので、帰るころには家族みんな充分に満足していました。
帰りの道中も、スタッフさんがクジラの解説を続けてくれます。しかも、クジラのヒゲの標本や、耳の骨を、実際に手に取らせてくれました。ヒゲは、かなり硬かったです。

耳の骨と一緒に、クジラの説明図が回ってきました。説明図には、クジラの骨格と、耳の骨がどこにあるのかが描かれています。耳の骨は厚みがあって、表面はザラザラ。見た目以上に重かったです。最後まで退屈する暇もなく、クジラの様々な知識を教えてもらいました。

港に着いて、記念に乗った船を撮りました。帰りは送迎バスでホテルまで。
船を降りたときの気持ちは、クジラを見られた満足感と、揺れに耐えた疲れと、少しの気持ち悪さ。でも、いちばん大きかったのは満足感でした。実際にクジラをじっくり見られたうれしさと楽しさの余韻に、しばらくひたっていました。
ほかに撮った写真

こちらはスタッフさんが撮影してくれた写真です。尾びれから海水が流れ落ちるところまではっきりと写っています。
実際に体験して分かったこと
- 酔い止めは飲んでおいたほうがいい:クジラを見つけると船は止まって観察するので、その間ずっと波を受けて揺れ続けます。乗り物に弱くない私でも、少し気持ちが悪くなりました。酔い止めは絶対に飲んでおいたほうが良いです。船に乗り慣れていない方の場合、想像以上に揺れます。
- 写真より、まず肉眼で:カメラ越しだとクジラが見つかりません。尾びれは潮を吹いて少し間が空いてから出てくるので、目で見ている方向にカメラを向けて、尾びれが見えた瞬間にシャッターを切りました。慣れた方はうまく撮れるのでしょうが、初体験の私には無理。。。
- スタッフさんが撮った写真をもらえる:ツアーのあと、スタッフさんが撮影した写真をダウンロードできました。これが、高画質でくっきりと撮れていて、自分が撮影した写真よりも余程「思い出の一枚」です。
- 座る場所は選べる:私たちは海がよく見える1階の最後列にしました。観察のときは、2階の展望デッキや船首のデッキへ移動できました。
立ち寄った場所・お店
- トータルマリンスポット NEWS(ホエールウォッチングツアー):午前便に参加。ホテルまでの送迎あり 公式サイト
- 那覇三重城港:ツアーの出港地。那覇市内にあり、今回宿泊したホテルから近かった。
- ロワジールホテル那覇:宿泊先。今回ツアーの送迎バスはホテルのロータリーまで来てくれました。 公式サイト
この旅行の記事
まとめ
旅行前は「せめて船は出てほしい」と願っていました。実際は、天気が良くて問題なく出港できて、クジラもスムーズに見つかりました。しかも2回も観察する機会があって、2回分以上の価値があったと、家族の幸運を喜びました。思った以上に船が揺れたのは、予想外でしたが。。。
この日をひとことで言うなら、ついにクジラと出会った日です。息子の念願が叶った日ですし、高知のこともあって、いつの間にか家族の念願になっていました。息子が希望していた「北海道の海鮮丼とホエールウォッチング」の旅も、これで完結です。我が家にとって、大きな区切りになりました。
また沖縄へ行く機会があれば、クジラを見に行きたいです。次の機会があれば、今度は写真の真ん中に大きくクジラを撮りたいものです。高画質のデジタルビデオカメラの動画撮影で狙ったほうが良いのかしら?高機能なカメラは、使いこなせる気がしないので。。。
沖縄旅行を計画している方には、ぜひおすすめしたいです。

